『パリの憂鬱』02 「老婆の絶望」

よぼよぼになった小さな老婆がすっかり喜んで、可愛らしい子どもを見ている。誰もがその子に祝福し、世界中がその子に好かれようとする、そんな子どもだ。この可愛らしい生き物は、彼女、つまり老婆と同じようにもろく、そして老婆と同じように歯もなければ髪もない。

老婆はその子に近づいて、微笑みかけて愛想よく振舞おうとした。

しかし子どもは怖がって、朽ち果てたこの女の優しいしぐさを嫌がりもがいて、つんざくような声で家中を満たした。

その後、老婆は永遠の孤独の中に引きこもり、部屋の隅で泣きながらこう言った。「何てことだろう。私たちは、この不幸な老いた雌たちは、無垢な子どもらに好かれる年齢さえ過ぎてしまった。私たちは怖がらせてしまうんだ。愛したくてたまらない子どもたちでさえも。」

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