仏文学会ワークショップの報告

研究会報告

本研究会のメンバーにより、日本フランス語フランス文学会 2019年度秋季大会(於 近畿大学)において、2019年10月27日にワークショップ「フランス抒情詩における形式と音楽̶̶トゥルバドゥール、シャンソン、ジャズ」を開催しました。

ワークショップの要旨は、下記のリンクからダウンロードできる『cahier』25号のpp.2-5に掲載されています。

ワークショップ:フランス抒情詩における形式と音楽̶̶トゥルバドゥール、シャンソン、ジャズ

  • コーディネーター
    • 廣田大地(神戸大学)
  • パネリスト
    • ジョルジュ・ヴェスィエール(獨協大学)
    • 五味田泰(北星学園大学)
    • 中山慎太郎(学習院大学)

ジャンルとしての抒情詩(poésie lyrique)、あるいはその本質としての抒情性(lyrisme)という問題は、今世紀に入ってからドミニク・ラバテをはじめとした研究者により飛躍的に研究が深められることとなった。その議論の中心となってきたのは、詩における〈私〉という抒情主体や、「声」としての詩的ディスクールの性質についてであり、日本においても、そのような理論的研究を基盤として、各詩人の抒情性について研究が行われてきている。しかしながら、抒情詩とは、その語源として竪琴(lyre)を持つものでもあり、音楽との関わりを論じること抜きには、その複合的な本質を理解することはできないだろう。本ワークショップでは、中世、19世紀、20世紀という異なる時代のフランス詩の専門家を招き、トゥルバドゥール、バンヴィル、レダというそれぞれの研究対象における音楽のあり方を論じてもらうことにより、フランス抒情詩における形式と音楽との関係性を、通史的・多角的に捉えなおしてみたい。

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